ラボ・Letter

【京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 福祉生活デザイン学科】

生活科学(食物・衣服・住居・家族)、福祉の観点からQOLを研究・教育する学科ブログです
授業の様子、研究紹介、コラムなどを手紙(Letter)のように綴ります

衣服による寒さ対策 「冬山登山ではウールの下着を着る」

2018年09月30日

衣服による寒さ対策 「冬山登山ではウールの下着を着る」 

先の衣服内気候の続き、今回は 寒さ対策についてです。

「冬山登山ではウールの下着を着る」

登山をされるような方であれば常識として知られているそうですが、一般にはあまり知られていません。

寒い


私たちの身体は極寒の冬山でも動くと発汗します。
発汗すると体が冷えるので、汗を素早く除くことが必要です。

綿の下着は、汗は吸湿しやすいものの、乾きが遅いため、結果的に体温が奪われやすい状況になります。

冬山で体温が急速に奪われてしまうと死につながります。

ウールは綿よりも吸湿性が高く、速乾性もあります。
さらに、吸湿してもウールの繊維表面は水をはじく性質のため、汗をかいても肌触りがドライで体温低下が起こりにくいです。

冬山遭難者の着衣を調査したデータによると、ウールの肌着を着用していた人だけが生存できた、という事実もあるようです。

下着一枚のことと思いがちですが、生死に関わるので慎重に考えないといけないところですね。

☆吸湿率は、ウールが綿の約2倍、ポリエステルの約40倍もあります。(20℃,65%RH)

<参考文献>
消費者の視点からの衣生活概論 菅井清美・諸岡晴美 編著 井上書院 p.65-67 (2013)


Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 福祉生活デザイン学科 │ 衣服学領域