福祉生活デザイン学科(2021年4月より 生活環境学科に名称変更)の
建築・住居系科目の紹介のつづきです。
2.インテリア装備学(インテリアコーディネート演習)
インテリア要素に関する知識を深め、インテリアコーディネートを実践する授業です。
授業の前半は色彩計画、照明計画、家具計画などの理論を学びます。後半は実践的にコンピュータの3DCGソフトを用いてインテリアコーディネートを作り上げます。
今回の課題は、「依頼主は50代後半の夫婦で、子どもが独立して家を出たのを機にリフォームを計画している。妻の趣味「お菓子作り」をテーマに5人程度の仲間の集いを開くのにふさわしいインテリアの提案をする」でした。
完成した作品は、「お菓子パーティを楽しめるエレガントな空間」、「ナチュラルテイストの暖かい家」、「おうち時間が楽しくなる家」などのタイトルのユニークな提案がみられました。
受講した学生からは、「同じテーマでもひとりひとり違うプランができることの面白さを感じた」や、
「空間のデザイン性や見た目だけを考えるのではなく、そこに住む人はどう使うのか、どう思うのかなど多面的に考えてコーディネートしなければならないことに気づいた」など、授業に対する感想がきかれました。
<Labにて名作家具&照明器具の実物に触れ、作品名と作者など基礎知識を学びます>
<インテリア装備学:3DCGでインテリアプランを作成>
<インテリア装備学:作品をスクリーン画面に投影して発表>
3.住計画演習Ⅱ(住宅設計演習)
自由設計課題に取り組む授業です。今回は鴨川沿いの現実の土地を課題の対象に設定した、ゲストハウスの設計です。広い敷地をどう活用するか頭を悩ませたようですが、その分、それぞれに様々な思いを盛り込んだ作品が完成しました。
展望テラスを通じて2つの家族が行き来できる「繋がるゲストハウス」は、建物の中に京町家を思わせるプランです。また道路からの視線を配慮しつつ、ピクチャーウィンドゥを効果的に配置し、外の景色を室内で観照できる「四季を彩る家」は吹抜けを使って上下階のつながりを持たせたプランです。ひとりひとりユニークな作品ができました。
学生からは、「一つの建物の中で 2家族が独立しプライバシーを保持しつつ、交流を持つこともできるという相反する条件を満たすことの難しかった」、「試行錯誤しながらもプランを図面という形に作り上げていく面白さを体験することができてよかった」という感想がえられました。
<住計画演習Ⅱ: 電子黒板を使って作品をプレゼンテーション>
<住計画演習Ⅱ: 今回の学生の課題作品一覧>
最後に、
建築学部でも住居学科でもない、生活環境学科での建築・住居の学びの特徴は、
衣食住、家族、生活経営・経済、生活福祉の領域を幅広く学ぶ、複合学科ならではのものです。
生活すべてを理解した、ユニークな視点がもてる 生活者に寄り添うことのできる建築のプロを目指して一緒に学びましょう。