少し前のことですが、この「家庭管理」の授業で、NPO法人 京都いえのこと勉強会理事長の木本 努さんをお招きし、父子世帯の父親の視点から生活全般のことを講義していただきました。木本さんは、お子さんたちがまだ幼かったときに、奥さまをご病気で亡くされています。奥さまを亡くされたときの様子や、その後お子さんたちが母親を恋しがるお話に、教室中からすすり泣く声がしました(ちなみに、1講時〈午前9時開始〉の授業です)。
どんなに大好きな家族でも、いつか「別れ」を迎えます。それは、家族の誰かが先かもしれませんし、自分が先かもしれません。「家庭管理(経営)」の授業は、「家庭生活をどのように切り盛りしていくか(マネジメントしていくか)」をメインテーマとしています。今回の授業は、視点を少し変えて、「自分が先立ってしまったあとも、残された家族の生活は続いていく」ということを理解することがねらいでした。授業後の感想を読むと、そのことを受講生は、しっかりと学んでくれたようです。

後日、木本さんは、3年次生の「家族関係ゼミ」にも来てくださいました(上の写真はそのときの様子です)。今年度の3年次生は、6名中2名がひとり親について研究を進めています。また木本さんが目下、構想中とおっしゃる父子手帳について関心を持つ学生もいます。学生たちは、木本さんとの意見交換をしながら、自分の研究をどのように進めようかあれこれ考えているようでした。
※生活福祉文化学科は、2017年度入学生より「福祉生活デザイン学科」としてスタートしました。
※※「家庭管理」は旧学科の授業です。福祉生活デザイン学科では「現代社会と家庭経営」として開講されています。