衣、食、住、家族、福祉をすべて学んだ上で、自分の関心を見定め、専門分野を選択し、キャリアにつなげていくことができる学科です。
7月の京都は「祇園祭り」です。
住環境ゼミでは7月10日に、祇園祭祭創始1150年記念「祇園会 屏風飾り展」に特別公開の
杉本家住宅(重要文化財)を見学しました。
典型的な京町家であること、庭が多いこと(名勝指定)、蔵が多いことが特徴です。
京町家は6月初旬に建具替が行われます。
杉本家住宅も戸は簾戸に、襖障子は外され簾が吊られ、畳に籐筵の上敷と、夏仕様の室礼に調えられていました。
簾戸やすだれは風通しの良さもさることながら、庭木や苔の緑、簾戸を通しての光の陰影などは視覚的にも涼感が得られます。
また庭には大きな氷柱、赤い金魚が泳ぐ睡蓮鉢、夏を涼やかに快適に暮らす住まい方に心の豊かさを感じました。
屏風は俵屋宗達によるものなど、鴨居に届く大きなものが多く、襖代わりに用いられるため引手が付けられているものもあるとのことです。
台所(走り庭)はガスを引き込んだ4つの竃口が設置されていましたが、現在のキッチンのコンロの高さに比べてかなり高めでした。吹き抜けの天井は、太い立派な牛梁に縦横に組まれた小屋組みで、煙出しの小窓や高窓のためか明るく軽快な印象でした。
仏間は、見学時は網戸で閉じられていました。
祇園祭の時期は、神様をお祭りするので、その間仏間は閉じるのだそうです。
また、仏間の前には地下室(石室)があります。これは仏壇を災害から守るためだそうです。地下室の蓋には油団(ユトン)が敷かれています。油団は重ね合わせた和紙の表面に油、柿渋を塗った床敷物です。
八畳の間の床の間に、祇園祭の山鉾のひとつ、「伯牙山」の掛け軸が掛けられ、琴が展示されていました。
ここ杉本家住宅は伯牙山の準備をする場でもあり、店の間にご神体の展示がされるそうです。
丁寧にいろいろと教えてくださったガイドの方々、どうもありがとうございました。
7月10日は、祇園祭の山鉾を組み立てる「山鉾建て」の日です。
写真は 道中、「鶏鉾」の組み立て作業に遭遇しました。
新しい縄を使い、一から組み立てていく様子に驚きました。
京都は 祇園祭一色になります。