ラボ・Letter

【京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科】

2021年4月 「生活環境学科」が始動しました
生活科学、家族、生活経営・経済、精神保健福祉の領域からQOLを追究する学科ブログです
授業の様子、研究紹介、コラムなどを手紙(Letter)のように綴ります

食物学領域の記事

京都市中央市場との連携活動(市場の機能と役割についてのお話)

2019年04月17日

京都ノートルダム女子大学 福祉生活デザイン学科は、

産官学連携活動に積極的に取り組んでいます。

平成31年1月に京都市中央卸売市場と協定を結びました。

この活動の一環として、京都市中央卸売市場の

第一市場長の古井様と、第二市場の林様にお話しいただき、

市場の機能と役割を学びました。


市場のパンフ



中央卸売市場は、第一市場(水産物部、青果部、漬物、乾物、佃煮、鳥肉、鳥卵などを扱う)と、第二市場(牛、豚肉を扱う)に別れていること。

卸売市場の流通の仕組みについて、

卸売市場で取引するシステムの意味について、生産者側と消費者側の両方の立場からわかりやすく説明いただきました。

近年のネット通販の拡大や流通の多様化のため、取引量は減少傾向ということですが、

安全・安心な食の提供、生産活動の維持、物流の効率化(環境対策)などに、市場は大きな役割を果たしていることを知ることができました。



また、単に、食品の流通だけでなく、京都ブランドを世界に発信したり、

京都の食文化・食育の拠点として市民に向けてのセミナーなど

様々な活動をされているそうです。



古井様、林様、ありがとうございました。

また、京都中央卸売市場のみなさま、

これからの連携活動もどうぞよろしくお願いします。

第一市場

第二市場

  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域産官学連携活動

「フードコーディネート論」で食卓コーディネートを実践

2019年02月06日

京都ノートルダム女子大学 福祉生活デザイン学科には

「フードコーディネート論」という授業があります。

そのなかで「食卓のコーディネート」についても学びます。

この日は今までに身に付けた基本知識と若い感性を駆使してテーブルコーディネートに挑戦しました。

テーブルコーディネート


カラフルなテーブルクロスやいろいろな形のグラス、センターピースのフラワーアレンジメントや燭台が
おもてなしのイメージを高めます。

テーマは友人や家族の誕生日、あるいはクリスマスやお正月といった季節の行事で、
テーブルによってさまざま。

テーマに合うベースカラーを決めて、食器とカトラリーを選び、さらにテーブルナプキンにもこだわりました。



完成したコーディネートをそれぞれで評価し合います。

ホスピタリティを形にしたテーブルコーディネートは、
もてなされる側はもちろん、もてなす側にとっても楽しいものです。

ガラスのコップに庭の花を差しただけでも豊かな気持ちが生まれるでしょう。

毎日の生活の中でも実践していきたいですね。


食卓のお花
センターピースの花は食卓のイメージに合わせて

テーブルクロスとグラス
カラフルなテーブルクロスと様々な形のグラス

爽やかな誕生日
テーマは「爽やかな誕生日の食卓」





  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域

「食品加工学(実験含む)」の授業紹介

2018年12月25日

京都ノートルダム女子大学 福祉生活デザイン学科には、

「食品加工学(実験を含む)」という授業があります。

この科目は、2年次になったら履修ができます。フードスペシャリスト受験資格を希望する人は必ず履修をします。

この日は、卵の加工の学習で、マヨネーズを作りました。

調味料(卵黄と胡椒、砂糖、塩など)をよく混ぜた後、まず酢を加え、次に油、その次にまた酢を加え、最後に油をまた加えて攪拌します。
攪拌の速度や、材料の添加の仕方にコツがあります。

このマヨネーズづくりは、「水中油滴型のエマルション」をいかに上手に調整するかということに注意しつつ、乳化剤 (卵黄中のレシチン) の働きについても理解してもらいます。

そして、調整したマヨネーズは、音叉式粘度計で粘度を測定します。粘度は、市販品よりも小さいですが、味は、ソフトでおいしく出来上がります。

加工したマヨネーズでサンドイッチも作りました。

履修者全員でサンドイッチと紅茶を試食しました。


マヨネーズ出来上がり    <マヨネーズ出来上がり>


粘度計で粘度を測定中    <粘度計で粘度を測定>

クロスを敷いてサンドイッチの盛り付け   <クロスを敷いてサンドイッチの盛り付け>
 
  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域

米粉を利用したカステラの物性と嗜好性(ゼミ研究) #ノートルダム#大学

2018年12月18日

京都ノートルダム女子大学、福祉生活デザイン学科の

「"調理学"研究室」のゼミ研究を紹介します。

研究タイトルは「米粉を利用したカステラの物性と嗜好性」


お米

主食として日本を支えてきた「米」の消費量が年々減少傾向にあります。一方、パンや麺の原料である小麦はそのほとんどを輸入に頼っており、世界的な食料需給(生産と消費)の影響を受け、将来の安定供給に不安が生じています。

そのため、食料自給力の向上は喫緊の課題であり、その解決法のひとつとして「米粉」のパンや麺など様々な食品への活用が注目されています。

そこで、本研究は米粉の消費拡大の一助とすることを目的として、カステラについて、小麦粉を米粉に代替することでその物性や嗜好性にどのように影響するかを検討しました。

研究方法は、①強力粉100%(コントロール)、②薄力粉100%、③うるち米粉100%、④うるち米粉ともち米粉を50%ずつ混合した粉(混合粉)、⑤もち米粉100%の粉、これら5種類の粉を用いたカステラを焼成し、物性測定と官能評価を行いました。

カステラ

物性測定の結果から、
うるち米粉を用いたカステラは、小麦粉類を用いたカステラとほぼ同様に膨らみ、さらにもっともやわらかいことが示されました。
一方で、同じ米粉でも、もち米粉を用いたカステラは焼き上がりの重量が軽く、高さも低く、硬かったことから、もち米粉は小麦粉やうるち米粉に比べて膨化力や保水性が小さいことが明らかになりました。

官能評価においては、
うるち米を用いたカステラの評価が総合的には一番高くなりましたが、もち米粉100%のカステラもしっとりとして弾力があるとされ、他の粉とは異なる食感が高い評価を得ました。


同じ米粉でも、うるち米粉は製パン用、製菓用としてすでにかなり普及し、多くの食品への利用が試みられていますが、
もち米粉は古くからだんごや求肥など和菓子には用いられているものの、まだまだ一般的な食素材とはいえません。

しかしながら、今回の実験でカステラの新食感という観点で、もち米粉についても用途拡大の可能性が示唆されました。

今後の課題として、もち米粉で評価の低かった項目、特にふくらみについて改善を検討することで、もち米粉の需要を増やすことができるのではないかと考えています。




  

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「健康と食」研究室のゼミ活動

2018年12月01日

京都ノートルダム女子大学 福祉生活デザイン学科では3年次生から卒業研究を行うゼミに所属します。

3年次の各ゼミではそれぞれ特色ある活動を行っています。

加藤佐千子先生の「健康と食ゼミ」では、毎月1回、高齢者との交流会を実施しています。

11月の交流会では、お菓子作りをしました。

イギリスの菓子で有名なクランブルを、カラメルソースで煮たリンゴに振りかけ、バニラアイスを添えていただきました。

写真は交流会の様子です。高齢者の姪御さんが本学に来て作り方を教えてくださいました。

加藤先生1

加藤先生2

加藤先生3

  

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ベジタブルカービング (発展調理学実習)

2018年11月04日

京都ノートルダム女子大学 福祉生活デザイン学科の、

食物学領域の授業、「アドバンストキュイズイーン(発展調理学実習)」では、世界の食文化を学びます。

そのひとつとして、タイ王国に約700年前から伝わるフルーツ・ベジタブル・カービングに挑戦しました。

タイの人々は豊富に収穫される野菜や果物に小さなナイフ一本で草花を立体的に彫り、食卓に彩りを添え、もてなしの気持ちを表現するのです。

最近では石鹸やキャンドルにも彫刻が施されるようになり、室内装飾品としても人気を集めています。

異国の華やかな食卓に思いを馳せながら、受講生は大根、人参、かぶから個性豊かな花々を彫り、初めての作品を仕上げました。

大根とにんじんnew (大根と人参)

大根のマーガレットnew 
(大根のマーガレット)


カブの薔薇 (カブの薔薇)

ニンジンの穂 (人参の穂)

カービングの様子  (カービング作業の様子)


  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域

食品の色のイメージと食物選択動機の関連(ゼミ研究)  #ノートルダム#大学

2018年10月23日

「"健康と食"研究室」のゼミ研究を紹介します。

タイトルは「食品の色のイメージと食物選択動機の関連」

食べ物の「おいしさ」はただ舌で感じるだけでなく、目で味わうなど五感を使って味わうもので、視覚的印象が大事であるとされています。
しかし、食べたいと思う食品の色から受けるイメージと食物選択動機との関連は明らかになっていません。

そこで、本研究は試料として着色あめとグミを用い、食べたいと思うあめやグミの色を把握し、その色から受けるイメージ及び、食物選択動機との関連を明らかにすることを目的としています。

あめとグミ

研究は、学生181人を対象に、
(1)食物選択動機(2) 物の色から受けるイメージ(3)色から連想する食物について調査を行いました。

得られた結果は、
食物を選択するとき、何を重要視するかが異なると、その食物の色によってイメージする内容が異なること。
特に「低カロリー」を重視する人たちは、どの色を選んでもおいしそうとイメージしないことが明らかとなりました。

また近年、色が鮮やかなジェル状洗剤を幼児が誤飲する事故が発生しています。赤やオレンジ、黄色は果物を連想するためこういった色は洗剤の色としては避けるべきであり、食物を連想させないような緑色や青色などの色を施す工夫へと成果を展開する必要があります。

そのため今後の課題として、小学生や中学生、あるいは幼児などに対しても同様の調査をする必要があり、人が食品に対して持つ認知的な事柄と色との関係をさらに探求することが望まれます。


  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域研究活動

肉を食べる高齢者は長生き?

2018年07月31日

皆さんの周りに高齢者の方はいますか? 

その方々の毎日の食事はどのような内容ですか、尋ねてみたことはありますか。

もしかすると、「歳をとったので、あっさりとしたものを食べるのが良い」とか、「歳をとったら肉よりも魚の方が良い」と思っていませんか。

油料理や動物性脂肪の多い食品は、年齢と共に嗜好がわかれ、好きな人と、あまり食べない人がはっきりしてくる傾向があります。

あまり食べない人の中には、「食べない方が健康的」とまちがった考え方をしている人もいます。
食べすぎは肥満のもとですが、不足しているのも問題です。

高齢者の場合、健康ならば、アルブミンというたんぱく質(血液中にあるたんぱく質のひとつ)が血液100ml中に4~5g含まれています。
このアルブミンの量や、栄養状態の良し悪しが、免疫力や生活機能、生存率に大きくかかわっています。

アルブミン値を増やすには、肉や卵、乳製品などの動物性たんぱく質食品が大切です。
同じたんぱく質でも、食品によりアミノ酸の構成レベルが異なります。人間の体に近いアミノ酸組成を持つたんぱく質食品をとるのがベストです。

植物性たんぱく質食品ではアルブミンは増えません。サッパリした食事(植物性たんぱく質の摂取)に偏らないようにすることが健康を保つうえで重要です。
だから、動物性たんぱく質食品である「肉」を食べることは、高齢者の生活機能の維持に大いに役に立ち、長生きできるというわけです
(資料:NPO法人生活・福祉環境づくり21・日本応用老年学会編著(2013)『高齢社会の道案内ジェロントロジー入門』 社会保険出版)

長寿と肉食

  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域

醤油の勉強会(関西の淡口醤油メーカー ヒガシマル醤油さんによる)

2018年07月19日

本日は生活デザイン系の合同ゼミが開催されました。

関西の淡口醤油メーカー、ヒガシマル醤油の方々に、「醤油」の特別講義をしていただきました。

ヒガシマル1

醤油の原材料は、水、大豆、小麦、塩で、淡口醤油はこれに米(甘酒)が加わるということ。

また、醤油の種類は、濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油、白醤油、再仕込み醤油の5種類あり、それぞれ原材料の分量が異なることなど基礎的な知識を教えていただきました。

また、淡口醤油は、お料理の素材の色を鮮やかに美味しそうに見せることや、破断力が高く口当たりが柔らかくなることについては、高野豆腐2種(濃口醤油で調理と、淡口醤油で調理)を試食し、食べ比べをすることで、体験的に理解を深めました。

ヒガシマル3


ヒガシマル2

関西は軟水のため、関東よりも淡口醤油のうまみが引き出されやすいという地域性の差異や、

一般的に淡口醤油は塩分が多いように思われているが、濃口醤油よりも少量で使用されるため実際は塩分摂取は少ないこと、

クセの強い食材は濃口醤油で臭みなどをマスキングし、あっさり食材は淡口醤油で旨味を引き出すなど使い分けるとよい、など

たくさんのことを、とてもわかりやすく丁寧に教えていただきました。

日本人にとって身近なお醤油ですが、意外に知らないことが多く、今回知る貴重な機会となりました。

ヒガシマル醤油の皆様、本日はありがとうございました。(最後にお土産もいただきました)  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域

お豆腐ふるふるムース(その2 アレンジ)

2018年07月04日

藤原先生監修の、「お豆腐ふるふるムース」のアレンジの続きを紹介します。

(アレンジその1)オレンジのトッピングふるふる

オレンジの果肉をきれいに切り出し、残りは絞ってジュースにしてふるふるゼリーに乗せ、
  果肉を飾る。

(アレンジその2)旬のブルーベリーふるふる
  砂糖の半分をブルーベリージャムに代えて、後は同様に混ぜる。生のブルーベリーを上に
  飾る。

(アレンジその3)きらきらふるふる
  ふるふるゼリーにナタデココを混ぜる。ゼリーが固まったら、ゼラチンで固めたかき氷シ
  ロップ(ブルーハワイ)を細かく刻んで上に散らす。好みのフルーツを飾る。

(アレンジその4)和風ふるふる
  ふるふるゼリーに甘納豆を混ぜる。ゼリーが固まったら上に抹茶を振りかける。

ムース5種




【注意】生のフルーツ(キウイやいちじく)の中にはゼラチンゼリーに混ぜるとゼリーが固まらない場合があります。そんなときは加熱するか、ジャムや缶詰を使いましょう。

お豆腐 美人道   身近なスーパーフード
  低カロリーで栄養豊富 良質のタンパク質
  オリゴ糖   ビフィズス菌の栄養→腸内環境改善
  ビタミンE  抗酸化作用(美肌効果)
  イソフラボン 肌の新陳代謝
  
ヨーグルト 美人道
吸収率の良いタンパク質(美肌、美髪)、カルシウム
  乳酸菌→腸内環境改善
  ビタミンA →美肌(カサつき防止)
  ビタミンB2→脂肪の代謝促進(ダイエット効果)
        →肝機能向上(肌荒れ、シミ防止)


いいことづくめですね。是非チャレンジしてください。
  

Posted by 京都ノートルダム女子大学 現代人間学部 生活環境学科 │ 食物学領域